bibourokurokuの日記

ただ単に私の為の備忘録です^^100%コピペで内容は強烈な事ばかりなので、ほぼ閲覧注意レベルです。コメントに関しては100%スルーなのでお好きにどうぞ^^後内容にが重複する事もあるかも知れないので、その点もご了承下さい。

副腎と亜鉛

副腎(アドレナル)はいろいろなホルモンを分泌する内分泌器官であり、あらゆるストレスに対して対処していく臓器でもあります。特に現代社会では持続的なストレスを抱えているために、いわゆる副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)を引き起こしている人が多いと言われています。

副腎でのホルモンの生産・代謝には、非常に多くのビタミンCが使われます。そのため、副腎のビタミンC濃度は体内で一番高く、生体は副腎におけるビタミンC濃度をきちんと維持しようとします。このような背景があるため、副腎疲労症候群と認められた患者さんには一般にビタミンCの処方がまずすすめられるのです。

また、副腎の組織に高濃度で存在しているものはパントテン酸(ビタミンB5)です。パントテン酸は、副腎でのホルモン合成に必要なエネルギーを作るための補酵素として働きます。同時に副腎での代謝経路には、ナイアシンやビタミンB6などの他のビタミンB群も不可欠です。

さらに、一般に副腎ミネラルとえいばマグネシウムです。マグネシウムは副腎で生産されるホルモンの代謝に必要な酵素のスイッチを押す非常に重要な役割があります。多大なエネルギー生産も必要ですので、その生産過程にもマグネシウムは必須です。マグネシウムは、上記のビタミンC、ビタミンB群と連携して副腎の作用をより強化します。

ここまでは教科書レベルの話ですが、今日は、副腎疲労解消には「亜鉛」も不可欠であるという話をします。

ストレス対抗臓器といえばどうしても副腎のみが注目されますが、実際にはストレス対抗のメカニズムは脳からはじまります。「視床下部→脳下垂体→副腎」間の相互作用によってコントロールされているということを知っておいてください。これをHPA軸といいます。

副腎で生産される抗ストレスホルモンのコルチゾール分泌量は、副腎自身ではなく実は脳によって制御されています(フィードバック制御という)。このHPA軸は生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するための非常に重要な役割をもった生理機構の一つです。

そして、このHPA軸の正常性を保つには「亜鉛」が不可欠なのです。最新の生化学研究では、亜鉛が欠乏してしまうと、このHPA軸に誤作動が起こってしまい、副腎のコルチゾール分泌量が異常に加速してしまうという報告がされています。

コルチゾールのみならず、亜鉛欠乏は内分泌(ホルモン)系の異常亢進と密接に関係しています。さらに、亜鉛欠乏になると、記憶や学習に関わる海馬とよばれる脳の器官の神経細胞に障害をきたしてしまいます。海馬は記憶・学習機能だけでなく、実はストレス応答にも重要な役割を担っています。(海馬は実際に亜鉛濃度が非常に高い器官です。)

つまり、副腎疲労対処において、副腎のみを注目するだけでは大きな落とし穴に陥る可能性があるという話です。HPA軸に対する栄養療法を見逃してしまうと、副腎への処置だけでは単なる対処療法になってしまうかもしれません。亜鉛なくしてHPA軸の正常性なし、HPA軸の正常性なくして副腎の回復はないのです。実際に人は疲れると、副腎ではなく自然と頭(脳)を触れますね。

副腎ミネラルは直接的にはマグネシウムですが、全体を見渡せば、実は亜鉛といっても過言ではないのです。